日本生理心理学会
倫理綱領

日本生理心理学会会員は、学問上および専門職業上の倫理的責任を自覚し、人間の基本的人権と動物の生命の尊厳を尊重し、生理心理学・精神生理学の研究、教育及び実践活動を通して、学術的、社会的責献を行う。

責 任
本学会の会員は、生理心理学・精神生理学の発展及び人間の幸福と福祉への貢献をめざして、妥当性と信頼性の高い学術的研究と有用性の高い実践的活動を行う。研究や実践によって得られた情報については、本来の目的以外に使用しない。それらの情報の公表に際しては、専門家としての責任を自覚し、虚偽や誇張がないようにする。

人権の尊重
本学会の会員は、研究・実践活動の対象となる人間や動物に対して、常にその尊厳を尊重する。人種、性、障害、年齢、社会的地位など様々な人間的差異に配慮し、不公平な偏見による差別的行動を排除する。個人のプライバシーの保護の原則を守り、研究と実践によって得られた個人情報の秘密保持の原則を守る。

安全の確保
人間を対象として実験、調査、検査、臨床活動などを行う場合、対象者に危害が及ぶことのないよう安全を確保する。動物研究の場合は、生命の尊厳を尊重し、適切な生育環境を確保するとともに、手術や実験後の処置は、適切な麻酔を使用するなど苦痛がないよう実施する。

説明と同意
人間を対象として実験、調査、検査、臨床活動などを行う場合、対象者に理解しうる言語と方法によって充分な説明を行う。その際、対象者の意志で途中で参加を中断、あるいは放棄できることを事前に説明し、脅迫または誘導等によらない本人の自由意思による同意を文書で得る。あらかじめ説明を行うことができない場合は、事後に説明を行う。また対象者が判断できない場合には、対象者に代わりうる責任ある者の判断と同意を得る。
上へ戻る